白ひげ、ビッグ・マム、カイドウ。のちの四皇3人が、同じ船に乗っていた時期があります。
その船の名前が、ロックス海賊団です。
ゴッドバレー事件は、宿敵同士のロジャーとガープが唯一手を組んだ事件でもあります。
天竜人が絡む最高機密として扱われてきたこの事件には、世界政府が隠したい理由があったと考えられます。
ロックス海賊団とは何者だったのか
白ひげ海賊団の船長として知られるエドワード・ニューゲートには、かつて別の船に乗っていた時期があります。
センゴクが語った過去によると、白ひげはビッグ・マムやカイドウとともにロックス海賊団に在籍していました。
のちに四皇として並び立つ3人が、同じ船に乗っていたという事実。異常な集団としか言いようがありません。
仲間を家族のように大切にする白ひげが、なぜそんな集団に加わっていたのでしょうか。
ここに大きな矛盾があります。
ロックス海賊団は、仲間愛で結ばれた組織ではなかったと考えられます。
船長ロックスの恐怖によって、腕の立つ者たちが力でまとめられていた組織。そう考えると、白ひげの矛盾にも説明がつきます。
恐怖による支配、力による統率。のちの白ひげ海賊団とは正反対の組織だったと見るのが自然です。
ゴッドバレー事件で何が起きたのか
今から38年前、ゴッドバレーという島で起きた事件です。
天竜人が「殺人ゲーム」と呼ばれる遊びに興じていた、その最中のことでした。
そこにロックス海賊団が上陸し、島は大きく荒れました。
最終的にロックス海賊団を壊滅させたのは、ロジャーとガープの連携です。
海賊と海軍、本来なら敵同士の二人が手を組んだ唯一の事件。白ひげもその現場にいたとされています。
ここに天竜人の「殺人ゲーム」という文化の異常さも関わってきます。
この文化的な背景は、五老星は本当に人間なのか?玉座に座らぬ正体を能力から考察でも触れた通り、天竜人が人を人として見ていないことの表れです。
海賊と海軍が共闘してでも止めなければならない相手。
ロックス海賊団の脅威度は、四皇級をはるかに超えていたのではないでしょうか。
なぜロックス海賊団は「最悪」と呼ばれたのか
カイドウには、40回処刑されても死ななかったという逸話があります。
上空1万メートルから落下しても、ほぼ無傷だったという話も伝わっています。
いずれも未確定の情報ですが、常人離れした耐久力を示すエピソードです。
ビッグ・マムは、夫43人、息子46人、娘39人、合計85人の子を持つ大家族を築いています。
女性唯一の四皇、そして万国の女王。規格外の存在感です。
一方の白ひげは、仲間を「息子」と呼び、傷つけ合うことを禁忌にしていたという情報があります。
もしこれが本当なら、ロックス時代の白ひげとはまるで別人だったと考えられます。
カイドウ、ビッグ・マム、白ひげ。のちに世界を揺るがす3人が、同じ甲板に立っていた時期。
それだけで、ロックス海賊団の異常さが伝わってきます。
家族を大切にする白ひげ海賊団の思想は、ロックス時代への反動から生まれたのかもしれません。
支配と恐怖に縛られた過去があったからこそ、仲間を家族と呼ぶ未来を選んだ、と見ると筋が通ります。
カイドウの異常な耐久力も、同じ船の中で過酷な扱いを受けて鍛えられた結果という読み方ができます。
船長ロックスの下で生き延びた経験が、のちの「不死」伝説につながったのかもしれません。
ロックス・D・ジーベックの「D」は何を意味するのか
黒ひげの正式名はマーシャル・D・ティーチです。
名前に刻まれた「D」の文字。数少ない「D」の一族のひとりです。
エルバフ編では、黒ひげの父親が「ロックス・D・ジーベック」という名であることが示されたという情報があります。
もしこれが確定すれば、ロックス海賊団の船長自身が「D」の一族だったことになります。
黒ひげは頂上戦争の終盤、白ひげの死体からグラグラの実の能力を奪い取りました。
それ以前には、仲間だったサッチを手にかけてヤミヤミの実を得たという情報もあります。
こうした一連の行動には、黒ひげなりの理由があったと考えられます。
もし黒ひげが父ロックスの意志を継ぐ存在だったなら、筋の通った説明がつきます。
力をかき集めることそのものが、ロックスから受け継いだ目的だったのかもしれません。
父の名、受け継いだ力、そして謎。黒ひげをめぐる疑問は、まだ解かれていません。
「D」の一族は、必ずしも正義の側にいるとは限らないのかもしれません。
D一族の謎 血統か託される意志かで触れたように、Dの意志は善悪で単純に分けられない奥行きを持っています。
ロックス船長のような存在も、その奥行きの中に含まれているのではないでしょうか。
天竜人はなぜゴッドバレーを隠したのか
ゴッドバレー事件は、天竜人が絡む最高機密として扱われてきました。
なぜそこまで隠す必要があったのか、気になるところです。
ここで思い出したいのが、空白の100年に関するひとつの説です。
今から900年から800年ほど前、巨大な王国が存在していたという情報があります。
その王国は連合王国、のちの世界政府との戦いに敗れたとされています。
天竜人は自らを「神」と名乗る立場にあります。
力を持つ者たちが再び結集する光景は、天竜人にとって最も恐ろしい記憶を呼び起こすものだったのかもしれません。
ロックス海賊団に四皇級の力が集まっていたという事実。
それは、天竜人からすれば「空白の100年」の再来に見えたと考えても不思議はありません。
ゴッドバレー事件の後、ロジャーはラフテルへ向かい、歴史の真実に辿り着いたとされています。
事件のタイミングとラフテル到達の時期が重なるのは、単なる偶然とは思えません。
最高機密、それ自体がひとつの答え。
天竜人が本当に恐れていたものの正体は、イム様の正体とは 世界政府の頂点の謎まとめで扱った空白の100年への恐怖とも重なってきます。
ロックス海賊団と空白の100年はつながっているのか
ロックス海賊団の正体を考えるとき、避けて通れないのが空白の100年です。
900年から800年ほど前、巨大な王国が連合王国に敗れたという説があります。
この王国にまつわる記録は、その後の世界政府によって厳しく管理されてきたとされています。
ロックス海賊団が集めていた力。四皇級が3人も同じ船にいたという、桁違いの戦力です。
それが単なる「強い海賊の集団」で終わるとは考えにくいところがあります。
ロックス船長自身が、何かを探していたと考えると自然です。
ジョイボーイの遺産、あるいはラフテルに眠る真実。目指す先が同じ方向だった可能性は十分にあります。
ジョイボーイは『称号』か『人物』か 空白の100年とニカで扱った通り、空白の100年とジョイボーイの関係は、まだ多くが謎のままです。
その謎の延長線上にロックス海賊団を置いてみると、見え方が変わってきます。
ロジャーがゴッドバレー事件で得たものこそ、空白の100年の真実に近づく一歩だったのかもしれません。
約24年前にローグタウンで処刑されたロジャーの最後の言葉は、その真実の断片だったという読み方もできます。
さらに、ニカ正体考察 世界政府がゴムゴムと偽った理由で触れたように、世界政府がひた隠しにしてきた力の正体も、ロックス海賊団の脅威と地続きなのかもしれません。
まとめ
ロックス海賊団は、単に「最悪の世代」の元ネタと呼ぶだけでは収まらない存在です。
白ひげ、ビッグ・マム、カイドウ。のちの四皇3人を抱え込んだ、文字通りの化け物集団でした。
ゴッドバレー事件は、ロジャーが空白の100年の真実に近づくための転換点だったと考えられます。
敵同士のロジャーとガープが手を組んでまで止めなければならなかった、その一点が何よりの証拠です。
黒ひげの父がロックス船長だったという情報、そして「D」の意志が持つ奥行き。
まだ解かれていない謎は、今の物語にもつながっています。
ルフィが名前で誓ったあの場面も、意志の継承というテーマで地続きです。
ワンピース1187話、称号を拒み名前で誓う、ルフィの真意とはで見た通り、受け継がれる意志は、ロックスの時代からすでに動き始めていたのかもしれません。
黒ひげの正体、イム様の思惑。空白の100年という大きな謎の続きに、これからも注目していきたいところです。

コメント