プルトンは眠ったまま、意志ひとつで動いたポセイドンとの違いとは

プルトンの所在はワノ国だと分かりました。それでも物語の中で、プルトンが実際に動いた場面は一度もありません。

「どこにあるか」と「どうすれば動かせるか」は、まったく別の話です。

しらほしというポセイドンが実際に力を見せたのと比べると、この差はより際立ちます。プルトンが眠り続ける理由を、原作の描写と独自の考察で整理していきます。

プルトンの所在は本当に「ワノ国」で確定なのか

まず整理しておきたいのは、プルトンの所在がワノ国だと分かった、という情報の重みです。

古代兵器はプルトン・ポセイドン・ウラヌスの3つ。ポセイドンの正体はしらほしだと明かされ、ウラヌスに関してはいまだ正体不明のままです。

この3つの中で、プルトンだけが「所在」という形で情報が出ています。しらほしはポセイドンそのものであり、存在自体が兵器の正体でした。

一方プルトンは、あくまで「ワノ国にある」という場所の情報止まりです。どんな姿で、どんな状態で存在しているのか、詳しくは描かれていません。

ここに小さくない差があります。所在が分かることと、兵器としての姿や状態が分かることは、別の階層の情報なのです。

この非対称性は、プルトンは「所在確認」、ウラヌスは「三拍子そろった沈黙」の差で詳しく比較されています。

情報の出方を見比べると、プルトンはまだ「半分しか姿を見せていない」兵器だと言えそうです。

鎖国という壁は隠すためか、守るためか

ワノ国は長らく鎖国体制を敷いてきた国です。国全体を囲む巨大な壁も、この国を語るうえで欠かせない特徴でしょう。

そして光月家は、ポーネグリフを作った一族でもあります。歴史の記録と、古代兵器の所在地が同じ国に集中している。

これは偶然にしては、出来すぎています。

鎖国という体制は、外からの侵入者を防ぐためのものだと考えられがちです。ただ、見方を変えると別の役割が浮かんできます。

外に出さないための壁。

つまり鎖国とは、国の中に何かを閉じ込めておくための仕組みだったのではないか、という見立てです。壁は敵を防ぐと同時に、プルトンそのものを外の世界から遠ざける役目を果たしていたのかもしれません。

この場合、鎖国が解けた今、壁の役割はすでに一部失われつつあると考えることもできます。光月家がどこまでこの構造を理解していたのかも、気になるところです。

ワノ国と光月家の関係をより深く掘り下げた考察として、ワノ国の鎖国は隠す壁か、託す壁か?光月家とポーネグリフに迫るもあわせて読むと、壁の意味がより立体的に見えてくるはずです。

光月家とポーネグリフは「起動の鍵」を握るのか

ここからは、はっきりと考察として書きます。

光月家がポーネグリフを作った一族であることは、原作で示された事実です。ただ、その血筋や記録がプルトンの起動条件に直結するかどうかは、原作でまだはっきりとは描かれていません。

一つの見方として、ポーネグリフはあくまで「場所や歴史を記録した石」であり、起動の鍵そのものではない可能性もあります。歴史を伝える役目と、兵器を動かす役目は、本来別々のものだったかもしれません。

ただ、光月家という同じ血筋が、記録の担い手であり続けたことにも意味を感じます。もし起動に何らかの条件が必要なら、その条件を知る立場に一番近いのが光月家だった、という読み方もできるでしょう。

血筋が鍵なのか、記録が鍵なのか、それとも両方が揃って初めて意味を持つのか。

この段階では、まだどの説にも断定できる材料はありません。あくまでも推測ですが、光月家は「起動の鍵を持つ一族」ではなく「起動の鍵を知りうる一族」という立ち位置なのではないでしょうか。

ポセイドンは目覚めた、プルトンが眠ったままな理由

しらほしはポセイドンとして、すでに実際に力を発揮する場面を見せています。声で巨大生物を従える力は、魚人島編以降くり返し描かれてきました。

対してプルトンは、所在が分かって以降も「動いた」という描写が一切ありません。この差はどこから来るのでしょうか。

一番の違いは、ポセイドンが意志を持つ人魚であり、プルトンが船という物である点です。

意志を持つ者と、物としての兵器。

ポセイドンは本人の意志さえあれば、力を発揮できる存在です。しかしプルトンは船である以上、誰かが操作しなければ動きません。操縦者、起動の手順、あるいは特定の場所での儀式のようなもの。

血筋や意志だけでは足りない、別の条件が必要な兵器なのだと考えられます。

さらに踏み込むなら、世界政府やイム様の側が、プルトンの起動条件そのものを意図的に隠している可能性もあります。ロジャー海賊団がラフテルに到達し、歴史の真実に触れたことを踏まえると、世界政府にとって都合の悪い情報が古代兵器の周辺に集中していても不思議ではありません。

イム様という存在の謎については、イム様の正体とは 世界政府の頂点の謎まとめでさらに詳しく扱われています。

起動条件を隠す側の思惑まで含めて考えると、プルトンの沈黙は単なる偶然ではなく、誰かの意図の結果だと見る方が自然かもしれません。

プルトンが動く時、ジョイボーイの帰還は関係するのか

もう一つ、見逃せない視点があります。空白の100年とジョイボーイの存在です。

ジョイボーイは空白の100年に実在した人物とされ、魚人島のポーネグリフには謝罪の言葉を残しています。そしてズニーシャは、ルフィがギア5に覚醒した場面で「ジョイボーイが帰ってきた」と発言しました。

「ジョイボーイ おかえり」(第1043話)

この一言は、古代兵器の目覚めを考えるうえでも重要な手がかりになりそうです。

ポセイドンが先に反応したのは、ジョイボーイに関わる出来事がすでに一定まで進んでいたからではないか、という仮説が立てられます。魚人島とジョイボーイのつながりは深く、しらほしが力を発揮したタイミングも、物語の中でジョイボーイ関連の伏線が動き出した時期と重なって見えます。

だとすれば、プルトンの目覚めにも同じように「条件の進行度」が関わっている可能性があります。

血筋でも、記録でもなく、物語そのものの進み具合。

古代兵器が一斉に目覚めるのではなく、ジョイボーイの帰還という大きな流れに合わせて段階的に反応していく、という見方です。これはあくまでも推測ですが、ポセイドンとプルトンの「差」を説明する一つの筋道にはなりそうです。

ジョイボーイが個人なのか称号なのかという議論も、この仮説を考えるうえで参考になります。詳しくはジョイボーイは『称号』か『人物』か 空白の100年とニカでも触れられています。

まとめ

プルトンの所在が分かったことと、実際に動かせることは、まったく別の話です。

鎖国という壁、光月家とポーネグリフ、イム様の思惑、そしてジョイボーイの帰還。これらが絡み合って、初めてプルトンは目を覚ますのかもしれません。

しらほしがすでに意志で力を示した以上、プルトンに必要なのは血筋以上の何かでしょう。場所、手順、そして物語の進み具合。

ワノ国という壁の向こうで、その条件がすべて揃う日はいつなのか。あくまでも推測ですが、答えはジョイボーイの物語がどこまで進むかにかかっているように思います。

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